資料3-2
キャリア支援センター設立記念式典報告
作成 2007 年 10月 2日
作成者 鈴木 康之
1.
開催日時・場所 日時:2007年9月3日(月)
場所:東京大学(本郷キャンパス) 工学部2号館 213号室
2.
開催テーマ・議題 キャリア支援センターの発足宣言並びに事業運営方針発表
3.
開催目的
キャリア支援センターの開設にともない、「物理学の資質を持つ人材活用のためのキャリアパス開発全国展開」事業を開始するとともに、その事業にかかわる事業方針を発表し、関係各位の皆様にご理解いただくことを目的とする。
4.
活動実施体制
主催実施責任機関 社団法人日本物理学会
実施責任者 日本物理学会キャリア支援センター
連携協力機関 東京大学、金沢大学、お茶の水女子大学、神戸大学大学院人間発達環境研究科
5.
参加人数 約70名
6.
活動内容
◆主催者挨拶
社団法人日本物理学会会長 鹿児島 誠一
日本物理学会として、本事業に携わる抱負と決意を述べるとともに、連携機関をはじめ関係機関の絶大なる協力をお願いした。
◆主賓挨拶
文部科学省科学技術・学術政策局
基盤政策課 課長 黒澤 広一
文部科学省として、取り組んできたポスドク1万人政策の評価をするとともに、その後のポスドク問題に取り組んできた経緯を説明し、本事業の必要性を強調した。
そして、日本物理学会の全国的規模、横の広がりに本事業の推進を期待する旨、話された。
科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業
企画評価委員会 座長
筑波大学大学研究センター 教授 小林 信一
欧米、特にイギリス、フランス、アメリカのポスドク問題の取り組み状況を説明し、欧州研究者憲章を例に、日本の取り組みに対して考慮すべき点の示唆をいただいた。その中で、日本独自の取り組みの必要性を指摘し、日本物理学会に大いに期待している旨を述べられた。
東京大学副学長 平尾 公彦
第3期科学技術基本政策の内容や、経団連での講演内容を概説しながら、従来の施策の問題点を指摘し、今後の取り組むべき方向として、特に産業界との連携大学内の改革の必要性を訴えた。
◆事業開始宣言ならびにキャリア支援センター事業方針発表
日本物理学会キャリア支援センター長 坂東 昌子
学会として初めて取り組む意義を明確にした上で、キャリア支援センターの活動内容を、以下の項目ごとに説明した。
1) 知的人材の活躍の場の調査・開拓
2) 幅広いニーズに応じた柔軟に対応できる若手の育成
3) 1)を踏まえ、研究指導現場の意識改革の普及活動
4) 知的人材の資質と能力等の情報データベース・情報ステーション構築
5) 教育、知財、IT、科学行政その他の諸分野へポスドク等の知的人材が社会に貢献する方策の研究・検討を行い、成果を公開する。
1)については、アンケート調査を実施して、ポスドクの真の問題の所在を明らかにすること、並びに連携機関とのキャリアパス多様化を促進することを明言した。
2)については、現在のポスドクの動向特性を、大学等教育機関、産業界、本人に大別して、各面での改善を図ることを明言した。
3)については、連携機関とのセミナーや、物理学会でのシンポジウムの計画を発表した。
4)については、現在構築中のウェブを紹介するとともに、アンケート調査を本ウェブ上で実施する旨、説明し、最後の5)については、科学人材活用のパスを拡大するための、教育界、産業界等の分野別活動方針を明らかにした。
式典での事業運営方針発表風景(坂東キャリア支援センター長)
◆報道発表
日本経済新聞、毎日、朝日、読売などの全国紙版新聞社をはじめ、日刊工業、科学新聞、東京新聞、中日新聞、東京大学新聞などの業界関係紙・地方紙などの新聞社から総勢11名が取材に訪れ、以下のような質疑応答がなされた。
Q.アンケート調査以外の活動として何か考えていますか?
A.キャリア支援センターの事業運営方針でも述べたように、アンケートの分析結果をもとにした活動を連携・協力機関とともに推進する考えで、たとえばポスドクのための研修会や、産業界や大学人とのポスドク問題に関するシンポジウムを行い、意識改革を推進するなど、またキャリアパス多様化の1例としてインターンシップ制の導入に向けたアプローチなど考えている。
さらには、業際拡大を狙いとした他学会との協調関係推進や、産官学連携による新しい学問領域の開拓、産業分野の開拓を模索することを考えている。
Q.ポスドク解決に向けた公的機関の設立のような計画はありませんか?
A.上記施策推進の中で、たとえば産官学連携による新しい学問領域開拓のための公的機関設立など十分考えられると思います。
Q.この事業は3年ですが、3年でキャリア支援センターは終了ですか
A.計画上は3年の期限付事業ですが、この事業は社会的にも必要と考えられているもので、さらに発展させる必要性が高まると考えています。
Q.産業界への働きかけについてどのようにお考えですか?
A.ポスドクの社会貢献は大別すると、政府官公庁、教育界、産業界への貢献となります。産業界への貢献策については、すでに客観データがあるように、大企業で17%の企業が関心を示し、何らかの施策を展開しています。こういった企業との連携をスタートに、そことの成功事例を構築しつつ、徐々に企業数を増やしていく活動をしようと考えています。
Q.物理学会がこの活動をやる意義は何ですか?
A.多くの受託機関が大学です。大学での活動となると専門分野が限られたり、キャリア・パス多様化事業も大学関係に限られて、全国規模での展開は大変難しいと思います。
その点、学会レベルになりますと、物理学の全分野をカバーしますし、キャリア・パス多様化事業も全国レベルでやれるというメリットがあり、それだけ社会システムへのイン
パクトも大きくなると思います。是非、ポスドクをめぐる社会システムを新たにする提言に繋げていきたいと思います。
Q.同様の活動を行っている他の機関(文科省に採択された諸機関)との今後の連携はどのように考えているか
A.是非連携の輪を広げていきたいと考えています。
Q.他学会との協力を今後どう進めるのか
A.事業運営方針の中で紹介しましたように、放射線医療との協力により新しい学問領域さらには産業領域の拡大を図っていきたいと思います。
Q.ポスドク以外の人材の活用につきどう考えているか
A.ポスドク問題を根本的に改善して行かないと、将来にわたって同様のポスドク問題が継続されることになりますから、現在博士課程にいる学生や、さらには博士課程に進学を考えているような方まで含めて活用策を考えていきたいと思っています。