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   10月 23

Jrセッションについて

Jrセッションとは

Jrセッションとは、日本物理学会が主催する中学生・高校生を対象とした物理学に関するレポートの一般公募の事です。
毎年、年度末に募集がはじまり、年明け10~15日あたりに締め切られます。
応募をすると、まず書類選考により、優秀なレポートを絞り込んでいきます。
その中から選抜されると、日本物理学会年次大会において、発表する事ができます。
Jrセッションは世界物理年の記念イベントとして開催されるようになりました。

世界物理年とは、アインシュタインの功績を湛える100年後の記念日
アインシュタインは1905年、「光量子論に基づく光電効果の理論」・「ブラウン運動の理論」・「特殊相対性理論」を発表しました。
これらの理論は現代科学の基礎となっており、科学界においては「奇跡の年」といわれています。
この奇跡の年といわれる1905年の100年後、つまり2005年を、物理学の記念日として、国連によって定められたのが世界物理年です。
 

通常の発表との違い

Jrセッションにおける生徒たちの研究成果の発表は、科学誌などに掲載する論文発表とは違い、日本物理学会が実施する年次大会での口頭発表となります。
通常の科学者や研究者たちの口頭発表では、まず自分の研究内容を大勢の科学者たちの前で発表し、同じ分野を研究する科学者や研究者たちの意見や質問を受け、場合によっては大討論となる事も珍しくありません。
こうしてお互い切磋琢磨していくのですが、Jrセッションではこのような大討論はありません。
淡々と発表し、簡単な質疑応答があるのみです。
発表者が回答に困ってしまうような質問はありません。
 

アメリカの論文誌に掲載される事例も

2010年度(第6回)のJrセッションにおいて最優秀賞を受賞した、茨城県立水戸第二高等学校数理科学同好会の女子生徒たちが発表した化学現象に対する研究内容が、アメリカの論文誌に掲載されました。
研究内容は簡単に説明すると、Belousov-Zhabotinsky反応(BZ反応)と呼ばれる色が、周期的に変化する科学振動反応についてのものです。
この科学反応がどうやってはじまる(振動する)のかは文献などでよく書かれていますが、どうやって終わるか、また、なぜ再び振動活動が再開されるのかが解明されていませんでした。

BZ反応

発見はカラオケが呼び込んだ賜物?
この現象が発見されたのは、研究中の女子高生たちが実験をほったらかし、カラオケに行ったままそのまま帰宅し、週明けに学校にきてみたら液の色が変化していたとのこと。
そこから詳しく研究し、BZ反応がどうやって止まるのか、また、一度止まった振動がどうやって再開されるのかを解明したという、面白いエピソードが新聞に掲載された経緯があります。