第66・67期委員長挨拶
笹尾真実子
東北大学
男女共同参画社会基本法の制定から今年で12年となります。 様々な分野で生き生きと活躍する女性がマスコミを賑わしています。 大学や研究機関の人事公募でも、ようやく男女共同参画社会基本法の理念を 尊重するという言葉が見られるようになりました。 しかし、物理学の分野において、日本の女性研究者が世界的に見ても 極めて少ない状況は変わっていません。 しかも、せっかく希望を持って大学や大学院で物理学の勉強を始めた女子学生、 物理関連の研究や教育の職を得た若い女性研究者がのびのびと能力を伸ばし、 活かしていける環境はまだまだ整っていません。 このような中で2002年に設立された日本物理学会男女共同参画推進委員会は、 歴代委員長のもと、これらの女子学生や若い女性研究者が直面する問題に 取り組んできました。他学会と連携した大規模アンケートによる実態調査と それに基づいた提言のまとめは政府を動かし、女性研究者支援の施策が 動き始めました。さらに女子中高生を対象としたイベント等の啓発活動などを 通して、多くの成果をあげてきたと言ってよいでしょう。
最近では、子育ても積極的に関わる男性が注目される中、男女を問わす、 膨大な仕事量が人間らしい生活を脅かすのではという懸念も生じてきています。 女性研究者がのびのびと能力を伸ばし、その能力を活かしていける環境作りは、 男女に共通した課題です。物理学に携わる人材が生き生きと活躍する社会の 実現に向けて、学会として何ができるか議論を深め、活動に繋げていきたいと 思います。どうかよろしくご支援のほど、お願い申し上げます。